【症例報告】 新免疫療法による がん免疫療法

胃癌 (早期) 高齢により手術せず 当院治療11年6ヶ月経過

新免疫療法(NITC)単独

患者様は73歳の男性で、平成11年2月に東北の総合病院で、胃の入り口にある噴門部に、

早期癌Ⅱcの高分化腺癌(胃癌)の診断を受けられています。

53歳の時に、胃潰瘍のため2/3胃切除を受けており、残った胃に早期の胃癌ができたのです。

患者様は有名高校の名物教師で教え子には国会議員や医師も多いと仰っておりました。

今回の内視鏡検査を施行した医師もその教え子の一人でした。

教え子の主治医は、ご本人は高齢であるし残胃の胃全摘は危険をともなうと説明した上で手術をすすめました。

教え子達により行なわれる年に一度の夏休みの同窓会を楽しみにしているので、

手術を受けるなら9月過ぎと決心なさっておりました。

このような事情から、平成11年5月に当院に来院し、新免疫療法(NITC)を単独で開始しました。

但し、3ヵ月に1回の内視鏡検査をして胃癌が大きくなるようなら手術を受けるとの約束のもとにでした。

初診時の検査では、腫瘍マーカーは異常を示さず、免疫能力はIFNγが17.6 IU/ml(10 IU/ml以上が活性化)で活性化していましたが、IL-12は非活性化の7.8 mg/ml以下でした。

しかし、治療開始後8ヶ月目の平成12年1月には、IFNγが85.3 IU/ml、そして、IL-12も24.0 pg/mlと免疫力も活性化が認められるようになりました。

この時の内視鏡検査は、治療開始後5ヶ月目の平成11年10月の画像に比べ、早期胃癌は隆起が消失しており、陥凹型(ⅡaからⅡcへ)になっておりました。

治療開始より約5年後の平成16年9月に行なった内視鏡検査で、早期胃癌は消失し、

病理組織検査でも異常なしと告げられました。

同年の10月に、「ILX、ILYそしてサメ軟骨を処方してください」と新大阪のクリニックへ突然現れました。

東北に住んでおられる患者様がどうして大阪に来られたのか聞いたところ、

教え子である国会議員から議員官舎に泊めてもらい国会を案内してもらい、昨日京都見物をして、

これから宝塚歌劇を観るために大阪に来たと嬉しそうに話されました。

そして、健康食品がなくなったことに気づいたので来院したとのことでした。

『主治医からもう(3ヶ月毎ではなく)年1回の内視鏡検査でよいと言われた』との事でした。

現在は半年に1回当院でも診察を受けられILX6.0g/日 ILY12錠/日を再発予防のために飲み続けています。

平成22年11月の診察で、84歳になりました。

自治体で行っている検診でも異常なく、元気ですとのことでした。

胃癌 症例 内視鏡検査の比較
胃癌 症例 免疫検査の経過
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