女性の患者様で、39歳の時に東北の総合病院で右乳癌の根治手術を受けました。 その後、15年間は何の異常もなく、病気のことも忘れていらっしゃいました。 平成12年(2000年)11月に、腰痛が出現し、手術を受けた総合病院を受診したところ
乳癌の多発骨転移が骨シンチで認められ、MRIやCT検査の結果、肺や肝およびリンパ節等には異常がないが、左右肋骨、胸椎、腰椎及び骨盤骨に多発骨転移ありと診断されました。 すぐ入院となり、平成12年12月から平成13年3月まで、抗癌剤の5-FU 500mg/日の5日間連続投与を計3クールと、
ホルモン療法のヒスロンH 600mg/日、ノルバデックスD 1錠/日の治療を受けております。
(この抗癌剤とホルモン療法は、新免疫療法(NITC)開始後3ヶ月目に中止しました。) 抗癌剤とホルモン療法を受ける中、平成12年12月に、来院なさいました。 初診時の腫瘍マーカーは、骨転移のマーカーであるⅠCTPが5.5 ng/ml(基準値4.5 ng/ml未満)と高く、CA19-9も41 U/ml(基準値37 U/ml以下)と高く、CEAやその他の腫瘍マーカーは基準値内でした。 また、免疫能力は、Th1サイトカインのIFN-γが11.5 IU/ml、IL-12は18.5 pg/mlとまずまずの活性化が認められました。 一方、NKとNKT細胞をみると、NK細胞は活性化されておりませんでしたが、NKT細胞の活性化は認められております。 すなわち、NKT細胞比率を表すCD3(+)CD161(+)細胞は16.3%(10%以上が良好)、活性化NKT細胞比率を表すCD3(+)CD161(+)P(+)細胞は6.0%(4.3%以上が活性化)と活性化しておりました。 また、Th1/Th2比も7.5と基準値7.0を超え良好でした。 Th1/Th2比とは、Th1サイトカインとTh2サイトカインの産生量を測定し比として数値化することで、Th1サイトカインのIFNγとTh2サイトカインのIL-4の産生量の傾向を知るものです。 その後の経過はまずまず良好で、Th1サイトカインは活性化の状態を維持し、NKT細胞も同様に活性化し続けております。 腫瘍マーカーは、骨転移のマーカーであるⅠCTPは、治療開始後1ヶ月目に4.7 ng/mlと低下し、2ヶ月目で5.1 ng/ml、そして、3ヵ月目で4.3 ng/mlと初めて基準値域内に入り、それ以後は基準値内に維持されています。 1ヶ月目で36 U/mlと基準値入りしたCA19-9は、STNと共に、時々異常値を示しております。
また、新たに検査項目に取り入れた造骨性骨転移マーカー・骨型ALPが異常値を示しております。 総合病院で、1年に1回は必ず骨シンチを受けておられましたが、
治療開始後1年目から、乳癌の骨転移の存在を示す異常集積像は認められないとの放射線専門医の診断が下されております。 平成17年10月(治療開始から4年10ヶ月後)の骨シンチでも異常ありません。 そして、骨シンチ検査も平成22年10月の検査で異常が無かったことから、頻度も2年に1回となっています。 「私は乳癌の手術から15年目で、乳癌の骨転移が発症したのですから、このまま新免疫療法(NITC)を続けさせてください」と患者様は話されます。 令和元年(2019年)6月(当院治療開始から18年6か月後)現在も、患者様は半年に1回上京して、免疫と腫瘍マーカー検査を行い医薬品と食品の処方を受け、良好な経過を辿られておられます。
令和6年(2024年)9月末においても良好な経過をたどられております。
女性の患者様で、39歳の時に東北の総合病院で右乳癌の根治手術を受けました。
その後、15年間は何の異常もなく、病気のことも忘れていらっしゃいました。
平成12年(2000年)11月に、腰痛が出現し、手術を受けた総合病院を受診したところ
乳癌の多発骨転移が骨シンチで認められ、MRIやCT検査の結果、肺や肝およびリンパ節等には異常がないが、左右肋骨、胸椎、腰椎及び骨盤骨に多発骨転移ありと診断されました。
すぐ入院となり、平成12年12月から平成13年3月まで、抗癌剤の5-FU 500mg/日の5日間連続投与を計3クールと、
ホルモン療法のヒスロンH 600mg/日、ノルバデックスD 1錠/日の治療を受けております。
(この抗癌剤とホルモン療法は、新免疫療法(NITC)開始後3ヶ月目に中止しました。)
抗癌剤とホルモン療法を受ける中、平成12年12月に、来院なさいました。
初診時の腫瘍マーカーは、骨転移のマーカーであるⅠCTPが5.5 ng/ml(基準値4.5 ng/ml未満)と高く、CA19-9も41 U/ml(基準値37 U/ml以下)と高く、CEAやその他の腫瘍マーカーは基準値内でした。
また、免疫能力は、Th1サイトカインのIFN-γが11.5 IU/ml、IL-12は18.5 pg/mlとまずまずの活性化が認められました。
一方、NKとNKT細胞をみると、NK細胞は活性化されておりませんでしたが、NKT細胞の活性化は認められております。
すなわち、NKT細胞比率を表すCD3(+)CD161(+)細胞は16.3%(10%以上が良好)、活性化NKT細胞比率を表すCD3(+)CD161(+)P(+)細胞は6.0%(4.3%以上が活性化)と活性化しておりました。
また、Th1/Th2比も7.5と基準値7.0を超え良好でした。
Th1/Th2比とは、Th1サイトカインとTh2サイトカインの産生量を測定し比として数値化することで、Th1サイトカインのIFNγとTh2サイトカインのIL-4の産生量の傾向を知るものです。
その後の経過はまずまず良好で、Th1サイトカインは活性化の状態を維持し、NKT細胞も同様に活性化し続けております。
腫瘍マーカーは、骨転移のマーカーであるⅠCTPは、治療開始後1ヶ月目に4.7 ng/mlと低下し、2ヶ月目で5.1 ng/ml、そして、3ヵ月目で4.3 ng/mlと初めて基準値域内に入り、それ以後は基準値内に維持されています。
1ヶ月目で36 U/mlと基準値入りしたCA19-9は、STNと共に、時々異常値を示しております。
また、新たに検査項目に取り入れた造骨性骨転移マーカー・骨型ALPが異常値を示しております。
総合病院で、1年に1回は必ず骨シンチを受けておられましたが、
治療開始後1年目から、乳癌の骨転移の存在を示す異常集積像は認められないとの放射線専門医の診断が下されております。
平成17年10月(治療開始から4年10ヶ月後)の骨シンチでも異常ありません。
そして、骨シンチ検査も平成22年10月の検査で異常が無かったことから、頻度も2年に1回となっています。
「私は乳癌の手術から15年目で、乳癌の骨転移が発症したのですから、このまま新免疫療法(NITC)を続けさせてください」と患者様は話されます。
令和元年(2019年)6月(当院治療開始から18年6か月後)現在も、患者様は半年に1回上京して、免疫と腫瘍マーカー検査を行い医薬品と食品の処方を受け、良好な経過を辿られておられます。
令和6年(2024年)9月末においても良好な経過をたどられております。